Kiss.xxx
□君と。
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「告白って…だって考えてみてよ!私が告白したらさ、祐、「うん」って言うに決まってない?」
「え、なに、その自信」
「じゃなくて、断りたくても断らないんじゃないかって事だよ!」
真剣にそう言ったら、美波がニヤリと笑う。
「い〜じゃん。「うん」って言わせれば。それで杏は晴れて斎藤の彼女になれるんだし?」
全く良くない!
「やだよ。そんなの。
ちゃんと、祐の考えが聞きたいでしょ?告白の時位」
少し下を向いてそう言ったら、美波がギュッと私を抱き締める。
「わっ!」
「可愛い〜!私の前ではこんなに素直なのに!どうして斎藤の前ではああなのかしら?」
そんなの、私だって聞きたい。
「ねぇ、そんな事より、美波様。数学のこの前の答え分かった?」
「お〜い。何、その無理矢理な話題替え。私も分からないよ。斎藤に借りなよ。ノート。で、次に私に回してね!」
語尾を可愛く、美波が笑顔でそう言う。
「俺が何って?」