小説

□ガゼルの嫉妬。
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「キャプテンすげえっす!」


「だろ!今の俺のシュートかっこいいだろ!」


私がプロミネンスの練習を見に行くと


バーンとネッパーが楽しそうに話していた。


って言ってもバーンの自慢話だな。


よくネッパーもそれを聞いていられるな。


私はバーンを見つめる。


「…」


「でよー、やっぱり…」うんたらかんたら


イライラ…


この私がわざわざ顔出しているというのに
あいつめ、ネッパー何かと話してばかり…


ネッパーだって何で
バーンにべっとりじゃないか。
気色悪い。


「…!」


ネッパーがバーンのチューリップ(??
を触った!


しかしバーンはそんな事されても
笑っている。


なんなんだあいつ…
私が触るとキレるくせに…


ネッパーならいいのか!?


私のイライラは増す…


バーンの元にヒートもやってきた。


そして3人で楽しそうに話している。


「…」


私の前であんな楽しそうに話すか…??


あいつそんなに私が嫌か??


もしかして私が此所にいるという事を
知っているが知らん振りか!?


あのチューリップ…!


後でノーザンインパクトくらわしてやる…


するとレアンが私に気付いた。


「あれ??ガゼル様??」


「えっ!」


バーンがやっと私の方を見る。


なんだその間抜け面。


それも演技か!


「んだよ、ガゼル来てたのかよ」


はは、とバーンが駆け寄る。


私はバーンを睨んでやった。


「何か用か。」


「は?それはこっちの台詞だろ。何しに来たんだ」


何だそのいかにも私が邪魔の様な言い方。


そんなにネッパーやヒートがいいか!


「別にバーンに会いに来た訳じゃ無い。」


「あ?」


「ネッパーとヒートに会いに来たんだ」


「えっ!」


「俺らにですか!?」


ネッパーもヒートも驚いている。


そりゃな、あんまり話した事ないしな。


「は?何でネッパーとヒートなんだよ」


バーンがちょっと困った顔で言う。


私はそれを無視し、


「ネッパーとヒートはこの前の試合活躍してたからな、どんな練習をしているのか見に来たんだ」


そんな嘘を吐いた。


「まあな、この俺がまとめてるから…」


「では今度はダイヤモンドダストにでも来てくれ」


私はバーンの言葉を完璧無視した。


そして帰ろうとした時、


「おい、こら!待てよ」


チューリップを頭に栽培したやつが追いかけて来た。


「何だよ、てめえ何でキレてんだよ!」


「…」


「おい!無視すんな」


「先に無視したのはバーンだろう」


「はっ?」


ちょっとキツく言ってやった。


何かイラッときたから。


「何だよそれ」


「しらん」


プイッと私は帰ろうとした。


「お前っ!ネッパーとヒートをどうする気だよ!」


「…」


またネッパーとヒートか…


「あいつらは俺らのチームだぜ!お前のチームにはやらねえよ!」


その時…


私の何かが切れた…


「うるさいな…」


「は?」


「さっきから、ネッパーとヒートのやつばっかり…」


「え…っ」


「私がいると知っていながらも私を無視してネッパーとヒートと楽しそうに話していたじゃないか!とぼけるな!」


ふーっと鼻息をだす。


バーンは唖然としている。


これで言いたい事は言ってやった。


バーンのやつ何も言えまい。


「へえ…」


バーンが口を開く。


「ガゼル妬いてんの?」


ぷぷぷっと笑いを堪えながらバーンが話す。


私はその言葉に顔が赤くなった。


妬く…?


この私が…?


「うるさい!そんなものでは無い!」


「だったら何だよさっきの発言っ!俺に気付いて欲しかったんだろ?」


う…


「ちっ違う!」


言葉では否定してるけど
多分当たってる。


「どうせ、ネッパーやヒートじゃ無くて俺に会いに来たんだろ?」


「う…」


「お前素直じゃ無いもんな」


バーンは私のすべてを知ってる。


でもまだ足りない。


もっともっとお互いを分り合いたい。


だから私は小さく


「ああ…」


何て言ってやった。


そしたらバーンはすんごい間抜け面してたけど、


その後いつもの笑顔で私の頭をグシャグシャと撫でた。


私は嬉しかったけど、髪の毛をグシャグシャにされて腹がたったので、


バーンのチューリップを握ってやった。


「いってーよ!!」








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