ごちゃまぜ

□帰ったら家がバリアン人に占領されていました
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「あの、どちら様でしょうか…」
「我が名はミザエル。バリアンの騎士だ」
「(バリアン…?リゾートホテルの…?)えっと、ミザエルさん、何で私の部屋にいるんですか…」
「学校の体育倉庫といったか、あのような汚い場所に住めるわけがない」
「え、体育倉庫にいたの?(どうしようこの人浮浪者だ…)」
「ここも手狭ではあるが小綺麗で気に入ったぞ」
「それは、どうも…」
「………。何を見ている」
「いや、なんでもないです…(出てってくれないかな…)」




「ミザエルさん、どうしてうちに猫が…」
「段ボールの中で雨に打たれ哀れに泣いていたからここへ連れてきたのだ」
「ここ、ペット禁止なんですけど…」
「ドルベに似ている…」
「聞いてくれない…」
「…よし。お前の名はドルベーザ・ホーリーライトニング・ブルボンだ」
「なんなのその名前…(でも猫可愛いな…バレなければ大丈夫かな…)」




「名無しがいない!名無しはどこだ!?」
「にゃー」
「にゃー、ではわからん!」
「にゃあーん」




「ただいまー。って、ミザエルさん顔こわい。どうしたの」
「三日間もどこへ行っていた…」
「合宿だよ。言ってなかったっけ?」
「よくも私を置いて行ったな…」
「(えー…)合宿は部活のメンバーだけだから…」
「ならば二度と行くな」
「それはちょっと…」
「二度と行くな」
「(だだっ子…)はい…。…あ、お土産食べる?」
「なんだそれは」
「温泉饅頭だよ。はい、どうぞ」
「………。甘いな」
「饅頭だから」
「名無しのようだ」
「意味がわからない…」
「にゃーん!」
「あ、ドルベちゃんただいまー。いい子にしてて偉いね。だっこ!」
「…私もいい子にしていた」
「えっ」
「………」
「そんな鋭い目付きで睨まれても…」
「………」
「…だっこ?」
「!」
「(子供だ…)」



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