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□全ては愛故に!
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「う…ああ…」
事務所に少女の呻きが響く。
「まだまだ序の口だぞ、ヤコ?」
端正過ぎる顔立ちをした青年は、妖しい笑みを浮かべながら、少女の反応を楽しんでいる。
「やだ、痛いっっ!やめてネウロ、やめてぇ!!」
涙をその美しい瞳に滲ませながら少女は懇願するが、それは男を喜ばせる一要因にしかならなかった。
「ああ……いい声だなヤコよ。もっともっと、我が輩にその喘ぎを聴かせるがよい……」
少女は身体をよじり、口を大きく開いて――
「――痛いっつってんだろ、この変態ドS魔人ーーーーっっ!!!」
「フハハ、痛くしているのだから当然だろう。」
「このクソ魔人!
…いったあ!!痛い痛い痛いごめんなさいぃぃぃぃぃ!?!?」
私、桂木弥子(16)は、この変態ドSクソ魔人に新しい関節技かけられてます……(泣)
「ほらヤコ、もっと啼かんか!――いいぞ……ぞくぞくする…」
ネウロは恍惚とした表情で、身体をくねらせる。はっきり言って気持ちが悪い。
「……っっ!い、痛!!」
先程よりも強い痛みが走り、弥子は短く叫んだ。
「ネウロ、本当にもうやめて…。」
涙で潤んだ瞳、赤く染まった頬。
「…………」
「痛いよぉ……やだよぉ……」
「ヤコ…。」
ネウロの戸惑った声。緩む手の力。
「ネウロ…?」
(解放してくれるの?)
と、思ったのも束の間、弥子はネウロにいきなり抱きかかえられ、ソファーへとダイブしていた。
「ぶふっっ!……な、何すんのネウロ、痛かったじゃ「ヤコ☆」
のしかかる重み。目がなんかマジな魔人様が目の前に。
「はあはあ、ヤコ…。そのような顔をされたら我が輩、我慢が出来ないではないか……?」
そう言って舌なめずりをする、目がヤバい魔人。
変態ゲージ充電完了♪
「い……いやああああああああああ!!!???」
「あああああ可愛いぞヤコヤコヤコヤコ!我が輩だけのヤコ!!
最早その可愛いさは測定不能!←(?)
そんな貴様を我が輩がもっと可愛くしてやる!!!」
「なんていらねぇ親切!
って、ちょっと待て!どこ触って///
や、やめてええええええええ……」
「全ては愛故に!」
『頑張って、弥子ちゃん!ネウロさんの愛情表現に耐えられるのは弥子ちゃんだけだよ♪』byあかね
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