オリキャラ短編2

□風吹いて
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波が高くなってきた。
今夜は嵐だろうか。



「元親」

ふと、何かに引っ張られるような感覚があった。
振り替えると自分を見上げる小さな身体があった。

「菜々か。どうした?」

愛しい者の名を呼んで、頭を撫でてやる。
すると、いきなりぎゅっと抱きしめられる。

「菜々?」

菜々は頭をあげようとはしない。
ただぎゅっときつく抱きついてくるだけだ。

何かあったのだろうか…
不安になる。
すると消え入るような声が聞こえてきた。

「今日…嵐…?」

あぁ、そうか。嵐が恐いのか。
そう言えば、菜々が嵐で死にかけたことがあったな。
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