BASARA短編

□政宗・命日
1ページ/2ページ


あぁ、今日も鳥が飛んでいる。

鳥になりたいと願った、龍の、生まれ変わった姿。

今日もその鳥は城の門の上に止まり、じっと、その国を見つめていた。

時は太平の時代である。

既にあの動乱の時を知るものは少ない。

轟く雷鳴のごとく、動乱の世を駆け抜けた龍はもう既にない。
その傍らに寄り添うようにしていたもう一人の龍も既にない。

奥州はのどかに、田植えの季節を迎えている。



鳥はやがて飛び立ち、幾数かの鳥を率いて、山へと帰っていった。














寛永13年5月24日 仙台藩初代藩主 伊達政宗公 永眠


















End
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ