銀色金木犀

銀色天パ、平凡女子を拾う
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今日もいつもと変わらねぇ天気。

そしていつもと変わらねぇ財布の中身(振ると小銭の音しかしなかったのもまた哀しい話だ)。

違ったのはババアがいつも以上に万事屋のインターホン鳴らしていやがることと、何故かババアに背負い投げされて空が見えること位。

「んな呟きどうでも良いから、さっさと食べて残りの家賃、ハローワーク行って働いて返しな」

「おいババア。俺には万事屋って言うれっきとした仕事があんだよ」

「だったら早く依頼人見つけてさっさと金つくりな」

場所は変わって万事屋の下にあるスナックお登勢。家賃を払った(巻き上げたが正しい)からかハバアの機嫌がよく、タダ飯食わせてもらっている。

あのね銀さんだって働いてるんだよ。最後の依頼は……たしか昨日の猫探しだったし?ちょうど金が入った時にコレだよ。うんざりしていると店には似つかわしくねぇ香りに思わず顔を上げた。

「金木犀か?」

「良く分かったね。朝早くに近所の人に貰ったんだよ」

あーそんな季節かと思っていたらババアが店の奥から例のそれを出して花瓶に飾っていた。

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