story
□月の救済
2ページ/2ページ
-
今 見えている世界は
僕を憂鬱にさせる
胸の中に 沢山の感情の生死を繰り返させ
徐々に明るみを支配していくのだ
そんな世界はもう 要らない
自らの体温も 道を照らす街灯も
表向きを言えば
世界が溢したほんの少しの愛で
少しだけ
足元が見えるぐらいでいい
もし 誰も気味がらないなら
全てが見えなくてもいい
盲目の様な錯覚に捕らわれて
行き当たるもの全てが未知で
自分の所在さえも分からなくてもいい
そのせいで傷ついても その記憶さえ闇に落としていける
ただ 一つだけ
君の歌を聴かせてほしい
君という存在が
形のない決して触れられない
音となって僕を生かすだろう
そして僕は
君のために有って
君だけをこの世界で探し続ける
-