story


□月の救済
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今 見えている世界は

僕を憂鬱にさせる


胸の中に 沢山の感情の生死を繰り返させ

徐々に明るみを支配していくのだ



そんな世界はもう 要らない

自らの体温も 道を照らす街灯も




表向きを言えば

世界が溢したほんの少しの愛で

少しだけ

足元が見えるぐらいでいい


もし 誰も気味がらないなら

全てが見えなくてもいい


盲目の様な錯覚に捕らわれて

行き当たるもの全てが未知で

自分の所在さえも分からなくてもいい


そのせいで傷ついても その記憶さえ闇に落としていける











ただ 一つだけ

君の歌を聴かせてほしい



君という存在が

形のない決して触れられない

音となって僕を生かすだろう



そして僕は

君のために有って

君だけをこの世界で探し続ける









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