Dream =Short=
□Favorite
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「おれ、こっちがいい」
「…へ?」
「……それ、尻尾だぞ…?」
「こっちがいいの」
そう言って、ぽいっと口に放り込む。
もぐもぐもぐ…と口を動かしながら、残った身の方を十代の皿に入れた。
「い、いいのか…ジュダ?」
「いいの。ままにあげる」
「……何だろう…涙が溢れて止まらないぞ…」
「ぱぱ、ないてる?どして?」
「…ほっといていいぞ、ジュダ」
「十代が最近冷たいのも悲しい…」
ヨハンがいろんな意味で涙していたが、やはり無視された。
「回想終了〜〜…と、こんな感じっす」
「………」
「子供心に十代さんに喜んでもらいたいってわけで、エビフライの尻尾ばっか食ってたんですよアイツ。んでそのうち、本当に好きになっちまったと」
「………ジュダ君…」
「…天雅せんせ〜?」
「ジュダ君ーーーーっ!!!」
「わーっ!?どーしたんですか天雅せんせ!?ちょ…胸っ…当たっ…!!」
「良かったなぁ、ジュダ。春が来そうで」
「その前に冬が来る!遊戯さんと海馬さんという特大のブリザードが!!」
その後、感涙にむせぶ天雅にエビフライをもらって困惑するジュダの姿があったとか。
END.