ショート劇場

□君が目覚めても
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深紅のカーテンが行く手を阻むのを乱暴に引き契って奥へと進む。

「克哉!何処だ!克哉!!」

耳に聞こえるのは静かな水音。

一歩近づく度にその音が大きくなる。

「・・・」

「・・ごめ・・ん・・・な・・さい・・・」

両手足を拘束され椅子の上で広げた肢体から見える穴には淫具が埋められている。

下腹部からは絶え間無い液体が床に落ちて行く。

「クッ!!」

身体には無数に残る赤い裂傷と青紫の痣。

白い肌が見えない程に傷付いていた。

「・・・ゆる・・して・・下・・・さい・・オ・レ・・を」

そして克哉は虚ろな瞳で赦しを請う。

「クソッ!!」

「・・ごめん・・・なさ・・い」

「謝るな!君は悪くない!」

両手足の拘束を解き克哉に告げる。

けれど私の声は克哉に届かず虚ろな瞳は宙を見詰めていた。

「克哉・・・」

「・・赦・・・して」
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