オペラ劇場

□MONSTER
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結婚する時に、相手のいい所と悪い所を

同じ数だけ言える相手となら、幸福な生活を送れる。

だが、≪俺≫の悪い所ばかりが多いオレは、幸せになれるのか?

「だから、お前の余裕シャクシャクに笑う顔が、むかつく!」

「ほぅ、それで?」

「だ〜か〜ら〜、オレの上から退けー!!」

朝から怒鳴り声を上げたくなる程、俺の態度にムカッとくる時がある。

恒例行事になりつつある、朝の光景。

俺がオレを押し倒し、会社に出掛ける時間ぎりぎりまでの間、夜の営みと同じ行為を行おうとする。

「朝からしなくても充分な位、昨日もしただろ!」

「知らないのか?仕事に出掛ける前にキスすると、能力が向上するらしいぞ?」

「キスと、これは全然違う!!」

服を剥かれた手足をバタバタとしても、状況は変わる訳もなく。

床に組み敷かれたオレの上に、ニヤニヤと笑う俺。

鬼畜で、陰険で、自分勝手な俺を、キッと睨みつける。

「お前なんか大嫌いだ!」

「・・・・・・。あのな、お前がいつも言う言葉に、俺が傷つかないと本気で思っているのか?」

「へっ?」

けれど、いつも返される言葉が違い、思わず間抜けな声を上げた。
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