ショート劇場

□クリスマスは静かに過ごしたい!?(番外編)
3ページ/8ページ

佐伯克哉さん(眼鏡)の場合。

「うん!美味しいよ!《俺》」

嬉しそうに克哉はハンバーグを頬張り、俺に味の感想を言う。

「デザートも、あるからな」

「本当?」

瞳を輝かせ期待する克哉に、冷蔵庫からデザートを取り出す。

「これだ」

「すごい・・・」

小さいサイズのデコレーションケーキを見せると、克哉は感嘆の声を漏らす。

「佐伯が買ってくれたのか?」

「ああ・・・」

「オレ、すごく嬉しい」

本気で嬉しそうな顔を見ると、朝から克哉の為に買ったのが正解だったなと思う。

「食べていい?」

「食べない気か?」

「食べる!」

克哉は慌て、フォークを取りに向かう。

その背中を苦笑しながら見ていると

「お前は、食べないのか?」

「《俺》は甘いのが苦手だから、いらない」

「そっか・・・」

残念そうに席に戻る克哉は、俺を見て質問した。

「そうだ!《俺》は、何か欲しい物ある?」

「別に何もない・・・」

突然の問いに答えが出せず、そう告げると克哉は俺の隣に座り直す。

「それなら、お前に《オレ》をプレゼントとかダメかな?」

「・・・いいんだな?」

「うん・・・」

恥ずかしげに頷く克哉の唇を奪い、押し倒すと背中に手が回る。

「自分の言葉を、後悔するなよ?」

「ふっ・・・。んっ、しないよ・・・。あっ・・・」

耳朶に噛み付き反応を楽しみながら、クリスマスの夜を満喫した。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ