お題劇場

□ナルシストダーリン
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俺の口癖は《オレ》は《俺》でもあり

《俺》が《オレ》でもある。

そうすると、オレは自分に恋した事になり

ナルシスト=自己愛が強い人

つまりナルシストだと言う事になる。

「いやいやいや。それは無いな」

鏡に向かい否定すると、馬鹿にした様な笑いが後ろから聞こえる。

鏡にもその笑い顔が写るが、オレと似ても似つかない。

「とうとう、頭がいかれたか?」

「お前よりマシです」

舌を出して鏡越しに、俺へと悪態を返す。

(ちょっと待てよ・・・)

オレがナルシストなら

俺は自分を抱いたナルシストだ。

「止めろ。気色が悪い」

「ちょ、ほへをひふわるなほ」

ニヤニヤしてたのがバレて、俺がオレの頬を引っ張る。

「ははへほー」

「俺と同じ癖に、生意気な事を考えるからだ」

しかも嫌な笑みに変わっているので、オレに悪戯をする事を考えている筈。

「はっふぇー、ほはえ、ほへほ、はいはほほ?」

「・・・。何が言いたいか、サッパリ分からん」

「ほあ、ははへほ」

軽く摘まれているだけで言語にならず、鏡に写る俺に視線と手で離せよと訴える。

「知ってたか?」

「はひほ?」

「痛みは快感に変わるそうだ」

悪戯な笑みを携え、俺は引っ張ている頬に力を加える。

「いひゃい!!ひゃめひょ!!あうっ!!」

そしていきなり指を離され、ヒリヒリと痛む頬に手を置いた。

「うぅ〜・・・。お前なんか嫌いだ・・・」

「それで快感に変わったか?」

「変わるか!」

涙目で怒るとオレの赤い頬を、俺が舌で舐める。

「っっ!!」

痛い場所が変な感触を伝え、思わず身体がビクッと反応した。

「ククッ・・・。さぁて、次はどうする?」

「・・・。あ、い、嫌だー!!殺されるー!」

「何だって?俺に犯されたい?」

「そんな事、言うか!」

逃げる事もままならず、俺を馬鹿にした代償の

痛いお仕置きが、オレを待っていた。

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