だ ぶ る
□ちよこれいと
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2月13日…俺にとって、決戦の日が迫っていた。
そう…。
「バレンタインだね!!…興味深い」
頭の中のワードを、俺が口にする前に発したのは、フィリップだった。
「さすが相棒…っておい!」
「やあ、翔太郎。さっきテレビでバレンタインというものを特集していたのを観たよ!!」
フィリップは、少し興奮ぎみにそういうと、いつものように『検索結果』を語り始めた。
「バレンタイン…キリスト教の祝日で、恋人たちが愛の印を交わす日。主に日本では女性から気のある男性へチョコレートを添えて…」
俺はハイハイ、と呆れ気味に答えると手元のコーヒーを一杯口に運ぶ。
ハードボイルドだぜ…。
…って!
「苦ぁーっ…!おい、亜樹子!!お前、ブラック入れただろ!!」
ソファーで雑誌を読んでいる亜樹子に向かって、俺は叫んだ。
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