過去拍手文

□興味の対象:Aの場合
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意外とコイツの興味範囲は広いようでいて、とても狭い。
何にでも興味を示し、すぐに飽きる。
強けりゃ良いってもんでもねーし、派手なだけじゃ駄目らしい。
コイツが興味を持つ基準。
未だにそれはわからないけれど。
「ブンちゃん…どうしたの?」
ウトウトしてたのに、俺の視線に気付いたのか、パッと目を開いて笑いかける。
「今日もカワイイなと思って」
「エヘヘ、ブンちゃんこそカッコEよ!」
こんな風にちょっと照れてるとこなんか、いったい何人が見たんかな。
俺だけだったら良いな、なんてホント。
「…小っせぇな、俺も」
コイツに関してだけは、際限なく広がる独占欲。
「え、何て?」
「何でもねーよ」
今度は聞き取ろうとグイッと近づけて来た顔に、キスを一つ。
一瞬目をパチクリさせて、一気に赤く染まる頬。
「時間差地獄」
「ズルE〜!」
「ねーもう一回ー。今度はちゃんと俺も構えとくからー」
「わかったから構えんなよ。逆にやり辛ぇだろぃ」
すぐに飽きちゃうコイツの興味の対象、どころか恋人であり続けてること。
ソレって結構凄ぇことなんじゃねぇ?


E.

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