土方受け、ほか
□羽根突き
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「土方さん、土方さん、羽根突きしやしょーぜ。」
「はぁ?イヤだよ、めんどくせぇ。」
「これだから風流がわからない人はイヤですねィ。
正月の微笑ましい風物詩を楽しめないなんて無粋なんだから。」
「イヤ、風流とはちょっと違ぇだろ。それに正月の風物詩なら、凧揚げとか百人一首とか他にもたくさんあるだろ。」
「俺は羽根突きがイイんでさァ。羽を打ち損ねた土方さんの顔に落書きしてェんだから。」
「くだらねぇ。大体、俺は、んな簡単に羽落とさねーよ。やるだけムダだ。」
「そんなこと言って、俺に負けるのが怖いんでしょう?」
「んだとコラ。上等だ。羽根突きでも何でもやってやろうじゃねーか!」
「それじゃいきますぜィ。」
――30分後――
「よう…やく…羽が落ちました…ねィ…」
「ックソ…煙草…止める…かな…」
「じゃあ約束ですから。」
「チッ。しゃーねーな。…ってソレ、墨じゃねーじゃねーかぁぁぁあ!!」
「誰も『墨で落書きしたい』なんて言ってやせんぜ。それに、ちょうど墨きらしてんでさァ。
たくさんあったから、ちょっとくれぇイイかと思いやして。」
「だからって、んなもったいねぇことするんじゃねぇ!!それ俺のマヨストックじゃねーかぁぁあ!」
「墨よりベタベタして落ちにくいから、より罰ゲームにふさわしいでさァ!」