short novel

□Dubbio 中編
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 一応失くした書類はその日の正午を過ぎた頃に完成した
他の書類整理もあった分、急ピッチでやったため体力の限界が見え始めていた
事務的仕事ならそこまで体力を必要とすることも少ないため鍛錬を怠った結果だ

(・・・・・体力つけよう)

 自分の考えの甘さに反省し、体力回復のために食事を取ることにした

(食事が終わったら筋トレでもしよう・・・)


『・・・・・・で、俺にヴァリアー連中の説得をしろと?』
「うん、頼んで良いかな?」

 未夜斗は古い友人であり、現在ボンゴレの医療班班長であるロルクと電話をしていた
先ほどの書類提出が遅れる事の説明と説得をヴァリアーにするためだ
自分が説明するよりもロルクが説明した方が遥かに効果がある
ヴァリアー(特にスクアーロ)は先々代ボスだったロルクに頭が上がらない
ヴァリアー面々はロルクの実力も人格も認めているしそこそこ尊敬している
ザンザスも幼少時代からの知り合いという事もあってある程度はいう事を聞いたりもする
対して未夜斗はどちらかと言うと仲が悪い訳ではないし、実力も認められている
だがやはりロルクと比べると彼等にとっての価値は低い
そのためロルクにヴァリアーの説得を頼んでいると言う訳だ

「綱吉君はもう出発しちゃったし、どうしても期限に間に合わないんだ」
『・・・俺もな、アスターって奴がボスのお気に入りなのも知ってるし評判が良いのも知ってる
実際に見たこともあるから実力は認めるし手は貸してやりたい
けどな、あいつ等が納得するとは思えねーんだよ
保障もできねぇ状態で引き受ける訳にはいかねぇ』
「それでも他の人よりあてになるよね?」
『俺よりボスに頼めば良いだろ、上司命令ッつーことで』
「ロルクでもそれは通用するよ?」
『・・・・・・・・・・お前無理矢理にでも俺にやらせる気だろ?』
「うん♪」
『はぁあ〜・・・・分った、で?』
「?なに?」
『まだなんかあんだろ?何をすりゃ良い?』
「うん、あのね、アスターのことでちょっと気になる事があって・・・・・」
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