long novel

□重なって・・・6
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 〜沢田家〜

「初回にしてはやりすぎじゃねぇか?」

 リボーンが特訓を見て第一に思ったのはそれだった
いくらヴァリアーに勝利したとはいえ、綱吉等はまだ中学生・・・子供だ、

「いくらなんでもお前についてこれるわけがねぇ」
「でもあれぐらいしないと・・・・・
 三ヵ月後にはロルクと戦う事になるかもしれないんだし・・・
 少なくとも一ヶ月で私の動きに対応できるようになってもらわないと、」

 絶対にロルクとなんて戦えない
 未夜斗はその事は口に出さなかった、
リボーンも口に出さずとも理解していた、
本当は理由など聞かずとも、彼女があそこまでやった理由は分っていた
 ・・・ただ信じがたかった
未夜斗は本来、リボーンとは違いスパルタをあまり好まない
それは昔から変わらない彼女の性格、戦いそのものを拒び、極力避けたいという思いからだろう
昔から未夜斗も綱吉と同じ、お人よしを通り越して極度の甘ちゃんだった
 それでも綱吉、含めてはその守護者にスパルタという教育方針をとったのは時間があまりにも惜しいからだ
 少しでも強くする必要があった
 
 理由あってのことだがロルクはアルコバレーノと同等以上の実力があり、
それは自他共に認めている事実だ(まぁ負けん気の強いアルコバレーノの数人はかなり悔しいそうだが)
 ロルクはそれだけ飛びぬけた存在だった

 未夜斗自身も少なくともピーク時は戦闘能力でアルコバレーノにも遅れをとる事は無かった
(今でも体力的面を抜けば十分渡りあえるだけの実力があるのだが)
 義理といえどリボーンの兄弟で、ブラット・オブ・ボンゴレの血が流れており、超直感も持っている、
当然と言ってしまえばまあ当然のことでもあるだろう
 (あくまでその力を引き出せたのは彼女の努力の結果だが)
 
 だが、そんな未夜斗から見ても、ロルクは遥か上の存在のように感じていた
 そのロルクとの戦いなど、いまの守護者等にさせれる訳が無かった
 彼等はまだあまりに幼く、弱く、脆すぎる
 それは平和な日本で、平和に暮らしていたのだからしょうがない事ではあった
(一部そうではない者もいるが)

 ロルクはとても強く、
そして、それ以上に悲しい道を生きてきた

 ロルクの強さは歩んできた道を知るものならば納得できる、
 それほどまでに悲しいものであった・・・・
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