long novel

□重なって…
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「ツナ、お前には三ヵ月後イタリアに行ってもらうぞ」
 
 入院していたはずの父親がいきなり帰ってきて、しかもいきなりそんなことを言われても…
「意味分んないよっ!!」
 

 父さんいわく、事の詳細はこうらしい、
今、イタリアのボンゴレ本部では俺が10代目としてボスを継ぐことに、反対派(継ぎたくないし頑張ってくれ)と賛成派(止めてくれ)で真っ二つになっているらしい
 反対派は、無名に等しいジャッポネーゼの子供をボスにするなどありえない、と言い、
 賛成派は、アルコバレーノであるリボーンが教育し、あのザンザスを打ち破ったのだから問題ないと言っていて、上層部での会議も平行線のままで、もう荒れに荒れ、ついに元後継者候補(んなの居たのか)に継がせる(そうしてくれ)と、とんでもない事(何がだ?)を言い出したらしい
 それを耳にした9代目が
「私の代から居てくれている有能な者を選び、その者達に綱吉君がボスにふさわしいかどうか、審査させなさい」
 と言った為、審査のために俺はイタリアに行かなければならなくなり、そのことを伝えるために父さんが帰ってきたらしい
 そして冒頭につながったというそうだ、
 だけど今の話は大切な事を忘れている

「俺はマフィアになんてならないよ!!」
 そうだ、俺の意思は丸々無視してるじゃんかっ!!!
「大体、何も無理に俺に継がせなくてもその『元後継者候補』って人に継いで貰えばいいじゃん!!」
 そうすれば俺がマフィアになる事も無いっ!
 そう言ったら父さんが神妙な顔で「ダメだ」、と否定した
「な、何で?」
「確かに奴は随分前からボンゴレにいたし、実力も才能もあるし、何より人格が良く、周りからの信頼性もある」
「なら良いじゃんっ!!」
俺よりもよっぽどボスに向いてるよ!
「…訳はあとでアイツが来てから話す」
 …あいつ?リボーンか?
いや、リボーンは家に居るしな・・・
ダメだ、分らない
「・・・・・・アイツって誰?」
「さっき言った『元後継者候補』だ」

 ・・・・・・・・・え??
「・・・家に来んの?」
「そうだ」

 ・・・・・・・・・・・・・マジで???
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