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□脱色
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※乱菊(鰤)
「ん…寒みぃ………ぁれ?」
寒さで眠りから覚醒する。自分が布団を着ていないことに疑問を感じて目を開けば、隣にはもうひとつの寝息。
「めずらし…」
寝る時は確かにひとりだったし、オレが寝てから合鍵使って忍び込んだのは間違いない。だけど、今日は仕事長引くから来ないって言ってたのに。こんなことはめずらしいな。
起こさないように気をつけながら布団を半分奪い返し、隣で眠る乱菊の綺麗な髪を梳く。
寝顔をみながら何回かそれを繰り返していると、乱菊のゆったりした呼吸に、また瞼が重くなってきた。
外を確認すればまだ薄暗い。オレももう一眠りしようっと。
「ん…」
「仕事お疲れ様、乱菊…」
気持ちよさそうに擦り寄ってくる愛しい人を緩く抱きしめ、キスをひとつ落として。幸せな温もりを感じながら自分も再び眠りについた。
(「……んぁ眩し………っ!やべっ!ちょ、起きろ乱菊!」)
(「ん…なに?」)
(「遅刻遅刻!」)
(「…(時計確認)…こんだけ遅れたら急いでも一緒よ」)
(「……それもそっか」)
起き上がれば、乱菊に首元を引っ張られて布団に逆戻り。
たまにはいいか、と開き直り、布団の中で乱菊と笑い合った。
(その後2人まとめて日番谷隊長に怒られたのは言うまでもない)
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