Novel

□Be in riquor
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 眠りは泥というよりは、とろりとした液体に似ている。せり上がる意識に纏わりつく感覚。浮き上がってもべたりと体に絡みつく。



(気持ち悪い)
 気だるい体を無理矢理起こして、顔にかかる髪をかき上げる。
(呑み過ぎたなぁ……)
 幸いにも記憶が飛んでいる、ということはない。が。
「ヤな酒呑んじゃったなぁ」
 口に出したら余計に嫌な気分になった。最悪だ。
 カーテン越しに差し込む日は随分短く強くて、もう日が高いことが分かる。ゆらゆらと揺れる光が、いつかの学校の窓際を思い出させて、もう一度目を閉じた。





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