Novel
□Be in riquor
1ページ/3ページ
眠りは泥というよりは、とろりとした液体に似ている。せり上がる意識に纏わりつく感覚。浮き上がってもべたりと体に絡みつく。
(気持ち悪い)
気だるい体を無理矢理起こして、顔にかかる髪をかき上げる。
(呑み過ぎたなぁ……)
幸いにも記憶が飛んでいる、ということはない。が。
「ヤな酒呑んじゃったなぁ」
口に出したら余計に嫌な気分になった。最悪だ。
カーテン越しに差し込む日は随分短く強くて、もう日が高いことが分かる。ゆらゆらと揺れる光が、いつかの学校の窓際を思い出させて、もう一度目を閉じた。
.