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□桜咲く 桜散る
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「何をそんなに不安がっているの」



ふと投げ掛けられた言葉



あまりにも突然で



用意されたセリフも無く



「だって桜が…」



思わず本音をくちばしる



「さ、桜が…咲いて…散っていく…から…」



口に出すうちに漠然とした不安がはっきりと形となって



「不二、俺はね…今不二といることで…すごく幸せ…
この世に俺以上幸せな人なんていないんじゃないかって思うくらい」



「うん、僕もだよ」



じゃあ不二もわかる??



「桜で例えればさ、どの花も溢れんばかりに咲いている状態なんだよ」



「うん、それで??」



「次は…散ってしまう…から…」



俺たちの幸せだって満開に咲き誇ったままじゃないかもしれない



形あるものはいつか滅びる



でも形のないものでもいつかは滅びるのではないか



悲しい 悲しい 悲しい



だから桜を見るのが苦しくなった
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