12/17の日記

17:11
二周目蛇足プレイ5
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−−カン!カン!カン!

目の下に隈を作ったスネークが、フォークで独房の鉄格子を叩き続ける。

「おい! ここでは捕虜にコウモリしか食わせないのか!」
「うるさいぞ! メシが出るだけありがたいと思え!」

駆けつけたジョニー(看守)が呆れたように怒鳴ると、新たなおやつ−−オットンガエルをスネークの独房に投げ込んでいった。
スネークはすかさずそれを拾い上げてムシャムシャと食べる。
そして数秒足らずで飲み込むと、神妙な顔でジョニーに反論した。

「確かに腹の足しにはなったが、これをメシとは言わん」
「どんな食い物だって、俺達の普段食ってるレーションに比べればマシだ。それともお前はレーションの方がいいのか? ええ?」
「・・・まだカエルの方がいいな」
「だろ?」

しょうもない会話の後、スネークはまた硬いベッドに横たわった。
よく眠れなかったせいで眠いのだ。


prrrr……(シギントより無線連絡)

「スネーク! さっきは随分うなされていたじゃないか」
「ああ・・・悪夢を見たんだ。化け物に囲まれているんだが、まるで自分も化け物になったような夢で・・・」
「化け物?」
「そうだ。だが俺を襲ってきた化け物は、警察(POLICE)と書かれたジャケットを着ていたな」
「警察・・・? R.P.D.(ラクーン市警)?」
「ゾンビゲー(バイオ2)じゃない。そもそもメーカーが違う」
「あんたならバイオハザードが発生しても無事に帰ってこれそうだけどな」
「・・・あの街のワニは食いたくない」
「気にするところはそこじゃないだろ」

・・・通信が切れた後、スネークは一眠りしてからジョニーの様子を伺った。
実は脱出の目処は立っているのだ。
ザ・ボスの後ろをひょこひょこと浮遊していたザ・ソローが解錠周波数をプラカードで教えてくれたので、それを使えばいい。

「そろそろ行くか・・・」

スネークはジョニーが独房を通り過ぎたのを確認すると、こっそりと鍵を開けて独房から脱出した。




そして道に迷った。


「脱獄だー!!!」

収容所内をうろうろしていたスネークは、自分(とたぶんソコロフ)の血で全体的に赤く染まった拷問室にいる時に、外でジョニーが叫んでいる声を聞いた。

「まずい!」

とりあえず拷問室の壁に張り付き、ジョニーが入ってきた時に先手を取ってやろうと待ち構えるスネーク。



・・・だがいくら待っても、ジョニーはやってこなかった。
それどころか、出口を探して独房前の廊下や小部屋をしばらくうろうろしていても全くジョニーに遭遇しなかった。

「あいつは一体どこに行ったんだ・・・?」

警報が鳴り響いているので外に知らせに走ったのかもしれないが、それにしてもクリアリングしろよと思ってしまうスネークなのだった。

その後スネークは、EVAに聞いた通りに地下道に入ったはいいものの、敵兵に追い詰められて滝からダイブし、ザ・ソローの空間に招待されることになった。

「あ、あんたは・・・! ザ・ボスの背後霊のザ・ソロー!」
「守護霊と言ってくれないか」
「ストーカーはよくないぞ。まさか彼女の風呂とかも覗いてるんじゃないだろうな?」
「見守る愛だよ」

今回は概ね不殺プレイを目指していたおかげで、霊は山猫部隊とコブラ部隊と誰かの頭蓋骨2つくらいしか出てこなかった。
あとはライコフを殺っておくと、笑える姿で出てくる……と何かで見て、ロッカーに放り込んだ後で引きずり出して止めを刺したりしたのでその霊も出たが、笑えるというより可哀想な感じだった。
(股間を手で隠しながら恨めしそうにチラチラとこちらを見てきた)

「ふう・・・スピリット迷彩はもう持っているのに、また律儀に終点まで歩いてきてしまった・・・」
「・・・ふふ。実は今回もささやかな贈り物があるぞ」
「なんだって?」
「といっても、今回は私からではなく、お前の未来の息子からの贈り物だがな」
「はあ?」
「さあ、目を醒ませ!」

訳のわからないうちに水中で生き返ったスネークは、滝裏でEVAと合流してからザ・ソローの言葉の意味を知ることになった。
EVAが基地へ戻った後にバックパックの中を確認すると、またしても見覚えのない迷彩が入っていたのだ!
(※猿蛇合戦で全ステージのクリアタイム1st更新しました)



「これは・・・バナナ柄?」



prrrr……(パラメディックより無線連絡)

「スネーク、その迷彩どうしたの? なんだか可愛い柄だけど」
「ザ・ソローが言うには、俺の未来の息子からの贈り物らしい」
「え・・・でもあなた、被爆の後遺症で子供は残せないって言ってなかった?」
「よくわからん・・・君の言った通り、クローンでも造られるのかもな。ぞっとしない話だが」
「それにしてもバナナ迷彩、子どものパジャマみたいで可愛いわね。スネーク、ちょっと着てみてよ」
「こんな目立つ柄は着たくない」
「ここは敵も来ないから大丈夫よ」
「それに、FOODをキャプチャーする度に『ゲッチュ!』と叫ぶ呪いにかかりそうな気がするんだ」
「それはそれで面白いと思うけど・・・そうだ、シギントに代わりましょうか。迷彩の効果を教えてくれると思うわ」

(シギントに交代)

「スネーク、随分と愉快な柄の迷彩を手に入れたようだな。そいつはFOOD摂取時のスタミナ回復量を増加させる効果があるぞ」
「どんな不味い食い物でもバナナ味になるとかじゃないのか」
「あんた、バナナ味のコウモリとかクモとか食べたいか?」


そんなこんなでバックパックの中身を一通り確認したスネークは、シャゴホッド格納庫にC4爆弾を仕掛けるべくグロズニィグラードへと舞い戻った。
そしてロッカーからメンテナンスクルーの制服とスニーキングスーツを入手した後、なんとなく白衣で基地内を散策し始めたスネークは、グラーニニゴルキーだけでなくこっちの科学者エリアでも白衣が有効だということに初めて気がついていた。

「ほう・・・便利なもんだな。眼帯しててもバレないとは思わなかった」


prrrr……(パラメディックより無線連絡)

「スネーク、あなたってロシア語読めるのよね?」
「そうだが、突然どうした」
「ずっと気になってたんだけど、その辺の壁に書いてあるロシア語ってどういう意味なのかしら」
「ふむ、大したことは書いてないぞ。例えばこの階段の近くの壁に赤字で書いてある『ЛАБОРАТОРИЯ』(ラバラトリャ)というのは、英語に直すと『LABORATORIIYA』になる。何かに似てると思わないか?」
「もしかして・・・Laboratory(研究所)?」
「その通りだ。ついでに言うと、武器庫らしき部屋の横の壁に書いてある『СКЛАД』(スクラートゥ)というのは『倉庫』という意味だ」
「そうだったの! これって知ってると少し役に立ちそうね」
「見直したか?」
「ええ。だってあなたと話してると、食べ物の話しかしないんですもの」
「君だって映画の話ばかりじゃないか」
「映画はいいのよ。心が豊かになるから」
「映画じゃ腹は膨れない」
「あなたのそういうところが食い意地張ってるって言うのよ」


・・・通信が切れた。
その後シャゴホッド格納庫でC4を3つセットし終えたスネークは、滝裏で距離感が掴めずに逃がしてしまった蛾の形に捏ねた最後のC4を叩きつけるようにしてセットした。
ヴォルギン戦では調子に乗りすぎてスタングレネードを全部使い切ってしまったりもしたが、とりあえずEVAと一緒にバイクで走り出してしまったので、あとはなるようになるだろう・・・と、そのままパラメディックにセーブしてもらったのだった。

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