長編 1
□序章
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桜が散り、若葉が芽吹く季節
春休み残り一日となった今日
立川 卯月[タテカワ ウヅキ]16歳
俺は一人の少女と対面していた
「うーちゃん、あのね…」
実年齢より遥か下回る少女が花をバックに自分(174cm)を見上げる
ウルルン♪っとした瞳で上目遣いした日には周りの男はバッタバッタと倒れていくであろう
だがしかし!!
彼女は今年●歳!!…そして…
「みぃちゃん、卯月に話しは出来たかい?」
柔らかい微笑みを讃える優男-ロメオ-
仕事はクールに卒無くこなす男と結婚+16歳の子持ちなのである
「ゆーちゃん!!…それが…まだなの…」
みぃちゃんと呼ばれた少女は駆け寄り優男に抱き止められ、シュン…としょげていた
「もう…みぃちゃんは……かわぃいんだから〜♪」
そしてこの若干ズレた優男は俺の父親だったりする…
「父さん…一体何の用?」
ハァ…と溜め息が漏れる
因みに、母さんが冒頭の様な事をした際には何かしらのトラブルに巻き込まれるのは短い人生の中で経験済みだ
「あのな……卯月には春休みが終わったら、父さんの弟…政臣の経営している学園に転校する事になってるんだ。」
「はぃ?」
まさかその一言で自分の人生、色んな展開になるとは思いも寄らない