宝物

□竜崎の背中
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いくら僕が竜崎の背中掻き係を嫌がったとしても

元お菓子係だった僕には他に仕事がなくて…結局



「ま…、松田さん

お願いします…」

竜崎が両手で自分の背中を指す

さすがに手は届かない

「はいはい」

僕は席を立ち竜崎の元へ向かう

彼の着ている服を上げた

「もう面倒なんで竜崎、脱いで下さいよ」

「…しょうがないですね」


「それは僕の台詞ですよ」

「いいから早く掻いて下さい

もう痒くて痒くて溜りません


こんなに痒いと」

竜崎の手がガラス瓶に大量に入っている一口チョコにいった

「お菓子も食べられませんよ」




食ってんじゃん






黙って竜崎の服を脱がす
其処には見慣れた白い肌



「此処ですか?」

適当に掻いてみた

すると竜崎がピクンと動く


「其処です其処です

凄いですね、松田さん

貴方のその手は神の手ですか…?」




褒められた…のか?
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