アカリャザガマ

□一
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いまからずっと昔、空と島々をあまねく照らす尊い神さまがいらっしゃった。


その太陽の神さまは、人間からもニライカナイの神々からも敬われて、それはそれは威厳に満ちた高い御殿の頂上から下界を見下ろしなさるのだ。

しかし太陽の神さまは、
いつもいつも立ったり座ったりなさっている。

深いため息をつきながら顔を覆われるそのご様子は、まるで何かから目を反らしておられるようだった。


(さて、そろそろ世を一回りしようかな。)
太陽神は御自ら御殿のウナー(お庭)に向かわれると、広い広い庭をゆっくりと歩き始めた。

この瞬間、それまで暗闇だった世界はたちまち黄金の光に包まれて、鳥のさえずりがとよむ神秘の時間がやってくる。

世の人々はこれを「日の出」と呼んだ。
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