☆矢文2

□悪戯看護
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此処は冥界にあるラダマンティスの自室。
ここの所の激務により体調を崩したらしいラダマンティスは、風邪で高熱を出しダウンしたらしい。
本当ならば今日は久々の休みで、しかも最愛の恋人との逢瀬だったのだが、風邪をうつすわけにもいかない為キャンセルしたはずだった。

『風邪がうつるといけないので来なくていい』

そう伝えたはずだったのだが、カノンは見舞いに訪れたのだった。
挨拶もそこそこにカノンはおもむろに白い塊を見せた。

「カノンそれは…」

「座薬と言って、熱が下がるらしい」

ラダマンティスは見せられた物の使い方を知っていたため、取り敢えずお断わりをしようとしたのだが、カノンの方が一足早かった。

「………俺は」

「大丈夫だ、優しく入れてやるから」

嬉しそうに言うカノン。
だが、そこで大人しく言う事を聞くわけにもいかない為、ラダマンティスの言い訳は続く。

「薬に頼らなくても寝てれば治る」

「一回入れればいいだけだろ」

「だから大丈夫だ」

「…ら」

「本当に大丈夫だから心配しなくてもいい」

「あーっっ!!五月蝿い!てめぇは男だろ、ウジウジ言わずケツを出せ!!!!」

怒ったカノンはラダマンティスに大声を出しながら掴み掛かり、ズボンに手を掛ける。

その後熱でフラフラながらも何とか窮地を脱したラダマンティスだったらしい。




◆おまけ

その後、ラダマンティスの風邪がうつったらしいカノンに、前回の仕返しにと座薬を見せたところ、カノンは一言。

「普段入れられてる物に比べたら小さいからな…」

ラダマンティスの方がダメージを食らったらしい。


【完】

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