☆矢文2

□聖域トラウマ話
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まだ年少組が聖衣を貰う前の話。
教皇シオンの話す、『いい子にしていた子にプレゼントを配る、真っ赤な衣裳を纏い真っ白いお髭を生やしたお爺さん』サンタクロースの話に年少組は目を輝かして聞いていた。

その様子を遠くから見つめる年長組二人は、シオンの語るサンタクロースをするために準備に入る。


クリスマスの夜。

「ロス、やはり1人分の衣裳を二人で着るのは無理があると思うのだが」

衣裳を1人分しか用意できなかったので、上をサガが下をアイオロスが身につけていた。
それに対してサガは異論を唱えアイオロスも納得したのだが、何故かサガにズボンを渡し帽子に白髭を着けた全裸のアイオロスは、そのままプレゼントを配るため走りだしたのだった。

ここでお約束。

サンタクロースを楽しみに寝たふりをしていたアイオリアの目の前に、白髭全裸のサンタクロース擬きが現われたことで、パニックに陥ったアイオリアの小宇宙通信は12宮に響き渡った。

『ムウ!大変だ、変態が…』

『どうしたのですかアイオリア』

『変態が変態が変態がぁぁぁぁ!!!!』

絶叫後、通信の途絶えた獅子宮に集まった黄金(見習い+教皇)の目の前にはアイオリアが繰り返した正しく変態さん1人。
泣きじゃくるアイオリアと他の年小組を年中組に託したシオンは、サガとアイオロスに何をしてるのかと怒るのだが、サガはシオンの話していたサンタクロースの真似事をしていたのだと語る。
シオンはサガの姿に納得するが、アイオロスを見て質問。

「アイオロスよ何故サンタクロースが全裸になっておるのだ」

「サンタクロースの赤い服は謂わば聖衣の様なもの、小宇宙が燃やせれば服などなくても……」

「サンタクロースは聖闘士ではないわ!」


その後サンタクロースの正しい正装をしたサガが皆の枕元にお菓子を置いて終息したのだが、確実にトラウマを植え付けたアイオロスだった。


【完】

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