☆矢文.

□攻めが受けに贈る下着
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【童シオ編】白の毛糸のパンツ

「わしからのプレゼントじゃ」
「…なんだこれは」
渡された紙袋の中から出て来たのは、白い物体。
「毛糸のパンツじゃ」
嬉しそうに笑いながら答える童虎。
毛糸ではなく、真っ白い短毛で作られたフカフカの下着には後ろに尻尾が付いている。
「童虎よ、私にこれを穿けと?」
「お前に似合うと思うのじゃが」

悪意は無く、ただ天然なだけ、わかってはいるがここで大人しくいう事を聞くシオンではない。

「このような女物の下着など着けれるか!!何故に白の毛糸のパンツなのだ!?」
「シオンは羊さんじゃからのう」
「今の牡羊座はムウ…」
「わしにとっての牡羊座はシオンお前だけじゃ」
童虎の告白に一瞬胸ときめかすシオン。

そもそも、童虎が毛糸のパンツを買ってきたのには訳がある。
前回聖域に来た折り、童虎を引き止めたいシオンが、『寒いのだ』と話したことが原因なのだ。
素直になれないシオンが遠回しに、『一人寝は淋しいから、傍にいろ』と言う意味で言ったのだが、童虎には全然伝わっていない。
童虎の台詞にため息を吐きシオンは、言い放つ。

「受け取ってやるから、もう五老峰に帰れ」
「今日は帰らんぞ、シオンが履いて見せてくれるらしいからな」

「成る程、男が女に服を贈るのは、脱がせる為だという…助平虎め」
笑いながらシオンの腰に手を置き引き寄せると優しく口付けをかわす。


【完】
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