☆矢文.

□恋愛のイロハ
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「…俺を捕獲して何をするきだったんだ?」
いまいちシャカの行動が掴めないアイオリアは、ため息を吐きながらうなだれる。

「失礼、アイオリアは此処に居るかね」

「出たー!」
正に今話していた話題の中心人物の登場に、アイオリアは悲鳴を上げながらあとずさる。
「アイオリア、人を化け物みたいに…」
みたいではなく、そのものだろ!!と心の中で突っ込みをいれるアイオリア。

「まあ、そのような事はどうでもよい、アイオリア覚悟はよいか?」
目を開き構えるシャカよりも早くアイオリアはシャカの動きを封じる。

「シャカ…話し合いに素直に応じる、だから構えを解いてくれ」
「それは、大地に頭をすりつけわたしを拝むと言う事かね」
「そこまではしない、目を閉じろ」
「仕方がないな」
シャカが目を閉じたのを確認すると、アイオリアはシャカを離す。
「所で、どちらの宮で話し合いをするのだ」
シャカは話を進める。
「獅子宮で」
アイオリアは即答する。
乙女宮はシャカのテリトリー。アイオリアの五感を剥奪しようとしていたぐらいだから、絶対に何か他のトラップぐらいは仕掛けてあるだろう、即ち何か起こったら此方に分が悪い、とアイオリアは考えたのだ。
強ち間違ってはいない。


アイオリアはシャカに手を差し出す「…帰るぞ」
シャカは差し出された手を握ると嬉しそうに笑いながら、アイオリアと二人執務室を後にした。


仲良く帰った二人を見ながら、サガは呟く。
「アイオリアはシャカの事嫌いではないからな」
楽しそうに呟くサガを見ながらアイオロスは何故なのか、問う。
「私達が冥衣を纏ってこの聖域に攻めた時、シャカを殺した私達に対して拳を挙げたぐらいだからな」
サガの言葉に、今まで笑みを浮かべ聞いていたはずのアイオロスは眉間に皺を寄せ真顔で聞いた。
「リアは君に手を挙げたの?」
サガがアイオリアがシャカの為に怒り、本気で拳を繰り出したぐらいだか、シャカの事は大好きだから大丈夫だと力説したのだが、アイオロスは何か別な事が気になるらしく…。

「うん、だから手を挙げたの?」
「えっあ。あぁ、ライトニングプラズマを…」
「そう」
どうやら此処にも火種が投下されたらしい。




次の日の朝。
獅子宮ではアイオリアとシャカが仲良く同じベッドで寝ていた。
アイオリアはシャカを抱きまく等状態で正面からだきしめていたのだが、アイオリア曰く、『シャカを離したら何かされる』とのことだったらしい。

二人の関係が愛に進展するまではまだまだ時間が掛かりそうである。

【完】
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