☆矢文.

□恋愛のイロハ
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此処は獅子宮。
何時ものトレーニングが終わり、汗を流すためシャワーを浴びていたアイオリアは不穏な小宇宙を感じた。
「誰だ!」
背後に気配を感じ、振り向いた先にいたのは、両目を開けたシャカだった。
「…!何で目を開けてるんだ!?」
「私が目を開けていては可笑しいか?」
「おかしいだろ!」
普段から目を閉じて生活をしているシャカが目を開けていると言う事は、何か企んでいる証。
星矢に『シャカの目を開けさしては駄目だ』と忠告したのもアイオリア本人だったから。
「気にするな、少し君から五感を剥奪するだけだから」
「はぁ!?五感って…構えるな!目を閉じろ!!」


兄であるアイオロスに助けを求め、執務室に来たアイオリアは、ことの成り行きを説明。
「シャカ、やっぱり実力行使に出ちゃった?」
その後の兄の言葉に、自分の身に降り掛かった災難が、兄の助言だったと知り肩を落とす。
「…要は、俺がみんなの笑い者になった原因は兄さんだったと言う事だね」

構えるシャカの隙をつき、腰にタオルだけという格好で十二宮を駆け上がる途中、魔羯宮のシュラに慰められ、水瓶宮に居たミロに大笑いされ、カミュにため息を吐かれ、双魚宮でデスマスクとアフロディーテに失笑されたのだった。


「私は相談を持ちかけられたから、案を出しただけだよ」
アイオロスは悪ぶれず、笑いながら答える。
「リアすまない、私がロスに相談したのだ」
「サガが?」
「私の手に負いかねたので、ロスに相談したら良い案をくれるのではと思って」
サガ…いい加減目を覚ましてくれ、兄さんに相談したら良い案どころか、おかしな事になるのが目に見えている。
実際こんな事態になってるし。
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