☆矢文.

□保健体育のススメ
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まったりとした時間が流れていた聖域に、突如助けを求める小宇宙が獅子宮から発せられた。
処女宮でお茶をしていたムウ、シャカ、貴鬼が何事かと獅子宮に赴くも、目の前に広がる光景に言葉を失う。
全裸のアイオロスがアイオリアを押し倒した状態で服を脱がそうとしている正に現場だった。
「ムウ様あれは何してるの?」
「何でもありませんよ」
貴鬼を目隠ししてやり過ごしたムウは、青筋を浮かべながら叫ぶ。
「何をしてるのですかアナタは!」
ムウの言葉に意識を反らした一瞬の隙を見て、アイオリアがアイオロスの腹を蹴り押し退けると、奥にある自室に閉じこもった。
「リア!」
頑丈な扉は中々開かない。目の前で屈強な男が全裸で扉を叩いているのは見るに堪えない姿だ。
「アイオロス、服を着たらどうですか?」
服を着るようにすすめるムウの横で、シャカがため息混じりに言う。
「ムウよ、はっきり言わないとあの男には伝わらないぞ」
「はっきりとは?」
「そのような粗末なものをブラブラさせて、私に見せつけるな!とはっきり言ってやるのだ」
シャカの言葉に、不快そうに眉間に皺を寄せアイオロスは振り向き
「私のモノは粗末なものではないぞ!」
こちらに仁王立ちの状態で腰に手をあて胸を張って答える。

「ロス…」

その時、遅れて獅子宮にやって来たサガが、アイオロスの情けない姿を見て掛ける言葉を探している。
アイオロスはサガの姿を確認すると大声で
「サガからも言ってやってくれ、私の一物がお粗末だとムウが言うのだ」
話の内容がよく分からないサガに
「毎晩、サガは私のモノを喜んで離さないぞ!」
とアイオロスが自信満々に答えたところで、内容を把握したサガは真っ赤になりながらアイオロスに近付き
「いいから服を着ろ!!」
と鉄槌を食らわしたのだった。
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