☆矢文2

□秋の水浴び風邪と看病
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昨日、アイオロス達の水遊びを止めに入ったサガが、風邪で寝込んでいると聞き付けたアイオロスは、双児宮へと現れた。
勿論サガの看病をするために。
だがアイオロスの目の前、そこに現われたのは、愛しの恋人によく似たサガの双子の弟カノン、しかも不機嫌たっぷりに双児宮の扉の前で仁王立ちとなり、アイオロスを部屋に入れようとはしない。

「何しに来やがった」

「何って、サガが風邪を引いたって聞いたんでね」

「サガの看病は俺がするから帰れ」

「サガの風邪の原因は私の所為でもあるからね」

体を鍛えるといって寒い中水浴びを決行したアイオロス、アイオリア、ミロの姿を見たサガは止めさせる為に近寄った瞬間、大量の水をその身に浴びた。
勿論直ぐにお風呂に入り暖まったはずなのだが、サガは風邪を引いてしまったらしい。
普段下着を穿いていないので丈夫なのかと思いきや、そうではないらしい。

「恋人の看病をしては駄目なのか」

アイオロスの問いにカノンは暫らく考えた後、真実であろう事を告げる。

「サガの体を拭きながら悪戯する気だろう」

「熱で身悶えるサガを目の前にして私が止まる分けないだろ!?」

「帰れ!この変態!!」

双児宮の玄関先で繰り広げられる恥ずかしいやり取り、そんな中当のサガが登場。
顔は笑っているが目が笑っていない、しかもどす黒い小宇宙を身に纏い必殺技の構えを見せている。

「サガ?」

二人が同時にサガの名を呼ぶ。

「玄関先でそんな恥ずかしい会話をするな!!」

技が炸裂、二人仲良く異次元に飛ばされるのだった。

【完】
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