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□catch!!
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side 静雄



 まず、あいつは第一印象から気に食わなかった。初対面の人間に切り付けるなんて、正常な精神だったらしない。しかも俺ばっかり弄りやがって。



 ……あぁ、思い出したら腹が立ってきた。



「とっとと死んでくれよ」



 もしそうなったらこの世に未練はないというくらいに、切実な願いだ。
 苛つく。煙草を爪先で潰す。しかしそんなもんじゃ怒りは収まらない。
 ああイライラする、ああもうイライラする……!!



 俺は、例え雑踏の中でも、殺せるのなら臨也を探し出せるだろう。本当に、どうしてこんなに関係を引っ張っているのか分からない。



「……考えるのやめよう」



 仕事に影響が出て、トムさんに迷惑がかかったらいけない。頭を振って、一歩踏み出した。











 ――瞬間、視界の端に黒いコートが入ってきた。












「……あああああああああああああの……………………野郎………………………!!!!!!!!!」





 平和で静かな俺でさえ自覚するほどに拳が物騒な音をたてた。あのウジ蟲、何回池袋に来たら気が済むんだ……!?



 先刻考えたことは既に飛んでいる。俺は、その姿をぶん殴ろうと走り出した。



2010/02/25 up
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