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□幻想セカイ
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―幻想セカイ―
(静臨ss 死ネタ side静雄)



 いつかこうなることなんて分かっていた。人間はいつか死ぬもので、いくら俺でも例外じゃないわけで。



 けど、こいつに死ぬ瞬間を見られるというのは癪だ。



「死はいつかやって来るものなんだよ」



 ひどく純粋で憎ったらしい笑顔が目の前にある。ああ憎い。とても嬉しそうで、ぶん殴ってやりたい。身体が動かないのが恨めしい。



 ――でもどうしてだろう。俺は幻を見ているのか?





(その眸に、涙が見えるなんて)





「やっと死んでくれるんだね? 嬉しいよ。とっとと逝けよ、ウザイから」



 ウザイウザイとそればかり。こいつのボキャブラリーの貧相さが垣間見える。
 もしかしたら元々のものではなくて、俺が死ぬかもしれないからかも。動揺という奴だ。けれど、臨也に限って。



(……まさかな)



 考え過ぎだ。



「ねぇ、せっかく俺が死ねるように手配したんだから、有難く思いなよ。聞いてる?」



 何様だお前は。こっちが殺してやりたい。



 睨むと、肩がびくんと震えて臨也はくるりと後ろを向いてしまった。俺は只コンクリートが染みに侵食されていくのを眺める。雨は、降っていない。



「ばーかばーか」



 嗚呼、段々嫌いなその声も聞こえなくなってきた。



「……ねぇ」



 ああはいはい聞こえない。つーかもういい。どうせ罵詈雑言だろ。



 そう思い、瞼を閉じる。
 すると臨也は俺が死んだと思ったらしく、小さく微笑みを浮かべた。
 まだ生きてるぞ、と声を掛けようとしたら雫が落ちてきて、閉口してしまう。












「――だいすき」











 その嘘に、思わず笑ってしまった。

















(嗚呼、でもホントは、分かってるんだ、)





fin.









区切り悪ッΣ( ̄□ ̄;)
つか静雄は絶対死なないよ(笑)


ホントにssは未知の世界です…。
そして臨也が泣く訳ねぇだろ馬鹿。


今週はやたら悩んで悩んでssを書いてました。七日間かけてこれか(´Д`)


やっぱり私はぎちぎちに文字を詰めたいです。
でもssも楽しいです。只後で見て自己嫌悪に陥りますが。


ハハハ勉強しろ私☆


2010/01/30 AM00:47
翠鈴

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