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□指先
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―指先―
(ゴーレss sideレッド)
つきり、と指先に痛みが走った。
少し遅れてから、紅い液体が流れ出す。不測の事態に、思わず口から声が漏れた。
「痛っ……」
「レッドさん? どうしました?」
振り向かれる前に慌てて右手を隠す。タイミングが遅くて明らかに不自然になってしまった。
ゴールドは瞳をぱちくりさせ、怪しいですと呟いた後深く俺を探り出した。
どうしよう。何でか、ゴールドには嘘ついてもバレちゃうんだよなー……。
と言うか、そんなに見つめられたら何だか恥ずかしくなってくるし。
オレの限界が来そうになった瞬間、ゴールドは無理矢理オレの腕を引っ張りだした。その指先はやっぱり赤い。しかもさっきより酷くなっているような気がした。
「あ、自分で手当てするか「レッドさんは黙ってて下さい」
……あのー、オレの怪我なんですけども。
しかし残念だが心の呟きが届く筈がなく彼はうーんとかなり唸ってから、
「ちょっと我慢して下さいね」
ぱくり、と指を口内に含めた。
(な、な、っ……………!!)
頭が真っ白になって身体が固まる。感じるのはただゴールドの体温の熱さ。痛みなど全くいないようだ。
ぱっと手を払った頃には、頬はすっかり真っ赤になってしまった。鈍いゴールドは不思議そうな表情をしてこっちを見上げてくる。憎くなりそうだ。
「レッドさん、何でそんなに赤いんですか」
「あのな……」
がっくり、と肩が落ちた。
「あのなぁ……」
嗚呼、こんなに指先が熱いなんて言える筈がないでしょう?
fin.
―
やっふーい何だこれ。
つかssっていうのが無謀でした。ssが書けん。
指先を怪我すると本当に困ります。絆創膏貼ると何かしろ滑ってやりにくい(`´)
なので私は絆創膏を使わずに放置が多いです。
あ、でもゴールドには絆創膏が似合うな←
2010/01/29 AM00:59
翠鈴