LamonedeⅡ
□† 紫陽花-ｱｼﾞｻｲ- †
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好き。なんて､嫌いなんだよ
愛してる。なんて､残酷でしょ
だから もう言わないで
―――…大好きだから。
† 紫陽花-ｱｼﾞｻｲ- †
人は 脆いし 変わりやすい。
それは､まるで色が変わる紫陽花
散ったら もう 目は醒まさないし
色が変われば もう 前の色には
完璧には戻れない
それが人間。
「――――なんてよ…」
「何それ」
漆黒に浮かぶ三日月
それを背中に託し
窓に座るエンヴィーが惚けた顔をした。
「何って…この前､お前が言ったんじゃないか」
「あぁ。そんな事言ったっけね」
さぁっと夜風が頬を掠めた
宿のファンが少し揺れる
「僕は人間を何かに例えるのが
結構好きなんだよね」
楽しそうに笑うお前には何処かに暗闇があって。
それに合わせて俺も笑う
「"ゴミ"とか"虫けら"か？」
クスッと笑えば奴もハハッと
笑いながら頷いた
俺はベッドから立ち上がり
エンヴィーの眼前に立つ
目の前のコイツは何か不思議そうな顔をして 首を傾げた
不覚にも そんな表情が好きだったりしてしまう
俺は無言でエンヴィーの頬に
小さな水音を立てた
唇の近くだったからか
予想外だったからか
エンヴィーは紅潮し始める。
それを見て
俺は可笑しくて堪らなくなり
頭を優しく撫でながら少し意地悪をしてみた
「…ゴミに､こんな事されて嬉しいんだ？」
鼻が付くぐらいの距離で言えば
顔を真っ赤にしたエンヴィーが
むっと膨れた
「意地悪」
「そう？」
すると
腕を捕まれて引き寄せられる
エンヴィーが俺の服に顔を埋めた
だけど聞こえてくるのは笑い声
それを聴いて 頭を撫でる
「…お前は本当に変な奴だな」
俺もそっと
エンヴィーを抱きしめた
「敵である俺にそんなで…今なら俺はお前の背中を刺せるぞ？」
なんて冗談でオートメイルを刃物に錬成する。
その刃物で背中を刺すフリをした
すると
「…!?」
背後から パリパリと聞こえて
肌色の尖った刃物が見える。
「…僕は､首を撥ねられる。」
黒い笑みを浮かべた上目使い
首にトンとそのエンヴィーの腕。刃物と化した腕が当てられた
「おチビさんも十分､変だよ」
クスクスと笑うコイツは､本当に器用で
俺が悪戯をすると華麗に仕返しをしてくる。
「殺さないのかよ？」
するとエンヴィーも立ち上がり
俺の少し上で無邪気な笑顔が向く
「染まってないから」
突然､よく分からない事を言われて首を傾げれば
俺の瞳が､エンヴィーの瞳の色に染まり 唇に温もり
「…ん」
唇が放されて初めて
口づけだと知った
「紫陽花の様に僕に染まりきってもらわなきゃね」
その後､華やかに散らしてあげる｡
そう耳元で呟かれて
思わず吹き出してしまった。
「俺達､変だな」
敵同士で狂気を持ち合いながら
抱き合い､奏でるラブソング
「どっちが狂ってるんだろうね」
俺の髪に指を泳がせるお前は
どこか楽しそうで
「…両方じゃねぇの」
エンヴィーの瞳の中の俺と目が合った。
そして 広がる。今度は俺から
唇を離した時
エンヴィーは恥ずかしそうに笑う
「…だったら…良いな」
だって 二人とも狂った色なら
僕達だけの色じゃない？
そう呟いたお前は寂しい笑顔で
お前の色。俺の色。
混ざったら何色かな
黒かな？
それも良いかもね
誰にも邪魔されない黒。
『愛してる』
誰にも邪魔させない狂った紫陽花
その狂った紫陽花の色は
どんな色か､なんて
誰にも分からない
色は分からないけど
ただ､今 唄える事は
『幸せ』
そんな香りだった―…
END
"ほのぼの"の甘々より
こういう甘々の方が断然好きな
今日この頃(笑)
シリアス的な甘々が好きです
暗いそうな話なのに暖かい話が
大好きです!!!!!!!!!
ああーっ!!!!!!
大好きなのに､こんな駄文しか
生み出せない悲劇(泣)
えぇ
友達から毎回言われる言葉は
『歪んでる』ですが何か!?
こんな駄文ですが
読んで頂き
ありがとうございましたo(^-^)o
最近 寒くなって来ましたが
皆さん､身体にはお気を付けて。