リクエスト

□スマイル《完結》
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よく晴れた朝
アスランはいつもより早く目が覚めた

「…顔でも洗うか…」

寝ぼけながらも、下に降りると鼻に香るいい匂い

「アスラン?起きたの?ご飯食べなさい。」

母レノアの声がする。

「今日はずいぶんと早いんですね…?」

リビングに入ると見慣れない顔にアスランは硬直した。
父のパトリックがいたのだ。

「「…………」」

父パトリックはいくつかの飲食店を経営しており、息子アスランと顔を会わさない日が多い。
親子の会話なんて久しぶりすぎてわからない。

「お、おはよう…座りなさい」
「はあ…」

アスランは椅子に座るが会話が続かない。そのとき

「はい、アスラン。さっさと食べて!」

レノアが入ってきてくれてアスランはホッと胸を撫で下ろした
だが

「…………何ですか?」

両親の痛いくらいの視線を受け、アスランは眉を寄せる。

「アスラン、はい、これ」

レノアがテーブルの上に広げたのは、数枚のお札。
アスランは思いっきり、コーヒーを吹き出してしまった。

「ゴホッ、ゴホッ…一体…?」

「だって、女の子に出させるわけにはいかなでしょう?」

笑顔のレノアの一言にアスランは心臓ごと動きが止まった気がした。

「あと、アスラン…」

おもむろにパトリックは口を開く。
数日ぶりに聞く父親の声にアスランは奇妙な胸騒ぎを覚えた。



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