グロッチ・ストーリー〜心の闇物語〜

□ヤーマンの過去
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時はまたさかのぼり、グロッチが捕まっている日のこと。

ヤーマン達は草原を歩いていた。


「おい、ヤーマン。次はどこに行くんだったっけ?」


ボビーは問い掛けた。すると、ヤーマンは目的地を言ってきた。


「次は、ナミールの町だよ。どんな所、ボビー?」


「いいところだったよ…。」
「過去形!?」

「そう。今はその町、お前の探している水晶を巡って隣町と戦争をしているんだ。」


「なっ、水晶。早く言えよ。ボ…ボ……ボビー。」

「いや、危険だからさ。」

「大丈夫さ。俺には逃げられる足がある。知ってるだろ。ボ…ボ・ビー。」

「ああ、初めて見た時は驚いたよ。」
「そうだろ。」


その発言を最後に2人は沈黙した。

すると、ヤーマンは何か言いたそうなそぶりを見せた。


不意にボビーが話し掛ける。
「どうした?ヤーマン。」

「いやさ…。会った時から言いたかったんだけどさ。『ボビー』って言いづらいんだけど…。」
「はぁ!?」


ボビーは唖然とした。自分の名前を真っ向から否定されたからだ。


 「そこでさ。俺考えたんだ。『ネギシ』って名前にしない?その方がカッコいいよ。」
「なぬっ!!!」


その後、ボビーは考えだした。そして、ヤーマンに言った。




「別にいいけど、もう噛むなよ。」

「えっ!いいの?噛まねぇよネギシ。」

そう言ってヤーマンはネギシの肩を叩いた。


それからというもの、2人のおしゃべりはナミールまで続いた。
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