グロッチ・ストーリー〜心の闇物語〜

□グロッチ=馬鹿
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『さそりから逃げている星座の所へ進め。さすれば魔法の国への道、開かれん。』


 この声に気がついたグロッチは、ふと目を開けた。すると、グロッチの眼球に飛び込んできたものは、大きな地球の模型だった。


 「…ここは。」

誰に言ったのか分からないが、ポツリと呟いた。



 「おぅ。グロッチ。よくきたな。」
「さっきのおっちゃん!」
グロッチの目の前に突如あの男性が現れた。
「おっちゃんではない。わしの名はナイスゼウス『ノグチ』じゃ。」
「ノグチ。野口君。そういえば…似てる…。」
「いや君のクラスに野口はいるが、彼とは別だ。」
 
 「ところで、ここはどこですか?他のみんなは?俺はどうなっちゃうんですか?」
「一気に質問するんじゃない。とりあえず落ち着け。今、お前がいるここは試験会場だ。他の奴等も、別の部屋で同じ事をする。さっき問題が聞こえたじゃろ。その答えの方向に進めばいいんじゃ。それじゃ、さっそく始めるぞい。よ〜い、スタート。」

そう言い終わると、ノグチは姿を消した。
「ちょっ、ちょっと待って。まだ聞きたい事あったのにー。」
その声は悲しく、建物の中に響いた。


「ふぅ…。とりあえず出口を探すか。確か…『さそりが嫌いな星座』だっけ〜。わかんねぇーや。」
 そう呟きながら、とぼとぼと歩き出した。
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