おりじなる

□夏祭りMAN
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夏祭り
・彼女(または彼氏)と共にかき氷やら金魚すくいやら花火やらを楽しむイベント。
・普段真面目な近所のおっさんがハメをはずせる唯一の場所。
・盆踊りと称しても、地域のボランティア団体が踊ってるだけ。
・同性の友達と遊んでいて、カップルを見つけてしまうと、一気に萎える。
・なんでだろ。焼きそば400円が安く感じる。感覚麻痺。



「おそい。なんだあれか。あいつらは俺を一人にして影から見て楽しむって言う作戦か?!」
「いやいや、ちがいマス。確かにそれも楽しみの一つだけれども」
「焼きそば食いたい」

取りあえず、集まったわけだ。
メンバーは、俺、友達A君、友達B君でいいやうん。
「名前あるんだけど」
「あえて俺以外を曖昧にすることで、読者の想像力を養うんだよ分かったか」
「友達A君ってなってるけど、俺の名前は、か…」
「蚊取り線香」
「誰が喋ってるかわかんねえよ!」
「じゃあなんとかしろよ」
「焼きそば食いたい」











俺「これでいいだろっ」
A「お前最低。俺らがただの通行人役みてぇ」
B「焼きそば食いたい」
俺「じゃあ、Bが焼きそば食いたいって煩いから、食いに行こうぜ」
A「コノヤローお前。」
B「焼きそば食いたい」
A「分かったよ!行けばいいんだろっ!」



俺「焼きそば400円ってぼったくりじゃね?」
B「祭りだから高い」
A「たまには高い焼きそばもいいじゃん」


ぼたぼたぼた…っ


俺とA「は…B?」
なんとBが焼きそばを落としてぼーっとしてやがる。
B「…」
A「Bー?どした?」
俺「どこ見てるんだよ」
Bの目線の先には
俺らのクラスの女子の
ん―っと、名前分かんねぇな。
ああ面倒だ。C子でいい。
簡単な状況説明。
焼きそばをだだこぼししたB。
その目線の先には、クラスの女子C子とその彼氏らしき人物。
俺「何?BはC子が好きなのか」
A「C子って誰だよ。」
俺「いまBが見つめているクラスの女子だよ」
A「お前アルファベット好きだな」
B「…」
突然BがC子に向かって歩き出した。
A「B!何する気だっ!?」
B「り…ごあ」
俺「は…?」
そのままBはC子を通り過ぎ
って、え?
C子通り過ぎちゃったよB!
B「りんごあめ」
俺とA「C子じゃねえのかよ!りんごあめかよっ!」
B「うまい」
A「そうかそうか。うまいか!良かったな」
B…紛らわしいぞ。
俺「俺らに恋とか愛は無縁だな」


A「そうだな」
B「愛より食い気」

男だけの夏祭りだって、ある意味青春だよなっ!

B「わたあめ…」



090728


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