FANTASY STORY
□王子様と婚姻を
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『娘さんをボクにください』
そう言っておかしな土下座をしたのは、昨日あたしが助けた男の人だった―…
【王子様と婚姻を】
『ボクの名前アルクロート・ユリフィス。ユーリス王国の第一王子やっています』
そんな非現実的な事を言っているのは、先ほどプロポーズしてきた男。
頭のイっちゃった変質者か?
と胡座で顔面を床に付け、手をだらんと床に放り投げたような形のよくわからない土下座をしている奴を観察する。
頭は金髪にちらっと見た目は碧眼。
どこかの絵画を思わせる顔立ちに、多分あたしより随分高いであろう身長。
細いのにけして弱そうに見えない体格。
そして醸し出される独特の雰囲気
まるで漫画の世界の王子の様だ。
あぁ、そういえば自分で王子とか言ってたな。
ユ…なんとか王国なんて聞いたことないけど。
*