SPECIAL
□消した恋心の行方
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「……は?」
『だから、俺お前の事好きなんだけど』
「………頭でも打った?」
『馬鹿にしてんのか?』
−消した恋心の行方−
お空から太陽が居なくなり、夜の雰囲気が広がりはじめた空の下
『葵(アオイ)』
帰り道を歩いていてふと呼ばれた自分の名前に振り向くと
「…香坂」
学ラン姿の少年、香坂春真(コウサカハルマ)の姿があった。
「…偶然じゃん!久しぶりだね」
『久しぶりって言ったってこの前バイトであっただろ』
隣で笑う香坂に思わず目線を反らす。
あたしと香坂は同じ飲食店のバイト仲間。
同い年という事やお互い1年以上バイトをしてるという事もあって"バイト仲間"というより"友達"といった感じで付き合っていた。
あの日までは―…
*