気まぐれ女王様

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それは、俺が真夜中に任務から帰ってきた時の事だったぁ。疲れてたから、さったと眠りにつきたかったが、ある部屋の前で足を止めた。マーモンの部屋だ。


「ちょっ、待ちなよ………!!!やっ、まだ、心の準備が…!」


う"お"ぉい!……いや、有り得ねぇだろぉ。マーモンはまだ赤ん坊の筈だ。いくらあのチビがマセていようが、金にがめつかろうが、絶対有り得ねぇ。でもならアイツのこの上ずった声はなんだ、少し怯えたような、その、行為の時、の、ような。


「何言ってるの?るい、さっきもそれ言ってたじゃない。……いくよ」



あり、え、ねぇ…………


「う、うるさいな!…………っやあぁ!!!」





   ―――バンッ


「何やってんだテメェ等ぁ"あ!!!」


耐え切れずドアを蹴り開けたの俺視界には当然ながら行為などしていない2人がいた。


「「…………?」」



マーモンの部屋の中には、ファンタズマを手に乗せ、るいに近づけようとしているマーモンと、その手から必死に逃げようとしているるい。


「な、にやってんだぁ……?」


硬直する俺が聞くと、るいは焦ったように応えた。


「いや、別に何も「るい、動物が苦手らしくてね。それをファンタズマで克服させてあげようとしてるんだよ」……マーモン!!!」


咎めるように叫ぶるい。どうやら知られたくなかったらしい。





「るいにそんな意外な弱点があったとはなぁ」


意地悪く笑った自覚はあった。ただるいの性格を忘れていた。馬鹿にされっぱなしでコイツが終わる筈がねぇ。


「…そういえばスクアーロ、何でドアを開けた時、あんなに顔が赤かったんだい?エロ鮫の事だから、いかがわしい妄想でもしてたんじゃないのかな?」


「な"ぁ"っ!!」


形成逆転。今度はるいが勝ち誇ったような笑顔で俺を坦々と追い付める。ていうか距離が近ェ!!


「どんないかがわしい妄想を脳内でくりひろげてたんだい?場合によっちゃあ………」

「るい、そろそろ止めてあげたら?この漫才もどきを見てるのも悪くないけど、僕もスクアーロに同情したくなってきた」


マーモンの一声でるいはため息を吐きながら元の定位置であるマーモンの隣に座リ直す。あぁコイツに口で勝てる筈がねぇんだ。





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