whistle

□砂の祈り 0
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僕が小学6年生の時、両親が離婚した。
母親は僕の体のことが気掛かりだったらしく、家を出る日まで、僕に一緒に来るように言っていた。
だけど、僕は父親と共に暮らすことを選んだ。
僕の双子の兄、竜也は母親と一緒に桐原の家を出ることを選んだ。
竜也が出ていって、僕までこの家を出てしまうと、父親が独りになってしまう。
だから、僕は家に残ることを決めたのだ。
竜也は父親のことが大嫌いだから、僕が桐原の家に残ることを良く思っていない。
だから、あの日以来、竜也は僕のことまで嫌うようになり、未だに許してくれないんだ。
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