我等無敵の生徒会!

□五時間目
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「デカイ声で呼ぶな、恥ずかしい」

「めっずらしいね〜理人がちゃんと来てるなんて」

「失礼な!」

「うきわちゃんと持ってきた?」

「言っておくけど俺泳ぐの得意だからね!」



どうしよう。
いつも制服だからわかんなかったけど

白兎めっちゃカッコいい!!

いや、カッコいいのは元からだけどね?
私服だとハンパない。

あたしだって今日のためにオシャレしてきたつもりだけど。

自分で言うのも悲しいぐらいに釣り合わない。





声、かけにくい。





「挨拶の一言もないのか、昂」

「あ、えっと…コンニチワ」


いやァアアア!!あたしの馬鹿!なんで片言なのよ!
白兎キョトンってしてるじゃないの!!


「それこのまえ買ったワンピじゃん」

「へえ、けっこうセンスいいんだね」

「白兎のためにオシャレしたとかなんと「やめい!」もう言っちゃった〜」



こんのネズミが…錘つけて海に放り投げてやる。

恥ずかしくて顔があつい。きっと真っ赤だ。
手でパタパタと仰いでいると、白兎がふと私に視線を向けた。


「…似合ってんじゃねーの」




「!」







「ぎゃァあああ倒れた!倒れた!」

「うわァあああ死んだ!死んだ!」

「死んでないからね」



「何やってんだこいつら」


倒れたあたしに駆け寄る理人と雫。
ほんと、勝手に殺さないでほしいわ。
2人の後ろに見える白兎は呆れたような顔をしてる。
ああ、かっこいいなぁ。
暑さと嬉しさとがぐちゃぐちゃになって瞼が重くなってくると、車のエンジン音が聞こえてくる。


「「あ。」」



「皆さん暑い中お待たせしてすみません!どうぞ乗ってください!!

って昂さんどうしたんですか?!まさか、熱中症…?!わ、私が遅くなったばっかりに…本当にすみませんでした!!」

「ちょ、落ち着いて三葉さん!」


慌てふためきながらあたしの元へ座り込む三葉さんが面白くてちょっと笑ってしまった。
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