FE

□美しきは、私
1ページ/1ページ

この世で一番美しいものとは?                            

ある日、オリヴァーはふと思った。
              
この世で一番美しいものとは何か…と。        


「…うむ…」
                    

美しいもの……
              
美しいものといえば…
              
やはり…私の可愛い小鳥…鷺の民。
              
あの、雪のように白い翼…金色に輝く髪…あれはまさに美しいとしか言い様がない。                      
「………」
                            
…いや、それよりも美しいものがある…
              
一体何だ?
             
オリヴァーは横をみた。
              
キレイな宝石達がショーケースに並べられている。
              
ダイヤモンド…サファイア…ルビー…エメラルド…                   
キラキラと輝く宝石か?
              
違う……
              
オリヴァーは、窓から見える景色を見た。
              
この緑あふれる自然か…?
              
違う……
              
オリヴァーは他にも美しいものを探してみたが、パッとくるものは見つからなかった。

              
「この世で一番美しいもの…」
                            
見つからない。
              
一体どこにあるのだ。
              
私の勘では、私の身近にあるものだと思うのだが…
                            
「………ん…?」
                    

屋敷の廊下を歩いていると、前方に大きな鏡があった。
                            
「…鏡…か……」
                            
オリヴァーは鏡に映る自分の姿を見た。
                            
「……そうか…」
                            
そして、オリヴァーは呟いた。

              
「世界で一番美しいもの……それは……私だ…」
                            
と。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ