★MGS小説

□hands
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喉が渇いた。確か冷蔵庫にペリエが入っていたはずだ。
サイドテーブルの下にある小型冷蔵庫を開け、ビンを出してそのまま煽った。バランスが悪い体勢のまま煽ったせいで唇の端からこぼれた雫が、胸元に落ちる。
小さなライトの光と炭酸の気泡のせいできらきらと光っているそれを手で拭おうとしたけれど、ウルフが呆れたような溜息を吐き、そこにキスしてくれた。
胸元から鳩尾へ触れる舌がくっすぐったくて思わず声が漏れてしまう。
「君も飲むかい?」
ビンを差し出すと、彼女はそれを受け取り、けだるそうな仕草で口をつけた。
薄いようでいてふっくらとした唇に目が行く。ビンの口に添えられたそれがついさっきまで僕の体に触れていたのかと思うと、なんとも言い難い独占欲のようなものが胸を満たしていった。
彼女の手からビンを奪ってサイドテーブルの上に載せ、水のせいで冷えた唇にキスをする。繋がったままの体をやっと離すと、彼女の唇から小さな溜息が漏れた。
仕事が終わってからずっとこのベッドの上で楽しんでいたせいで二人とも体が妙に湿っぽかったが不快じゃない。汗が浮かんだウルフのうなじを手で撫でて楽しんでいたら、彼女の手が僕の体に触れた。
さっきまで彼女の中にあったそれは既に柔らかく萎えていたが、ウルフの悪戯によってじわりと熱さを取り戻していく。僕はその心地よさに息を吐いた。
「君も元気だね」
「博士も……」
笑って言いながらお互いの体を隠しているブランケットの中に潜った。予想していた通り、僕のそこが暖かいもので包まれる。
正直なところ彼女のそれはあまり上手ではなかったけれど、その事が逆に僕を興奮させた。
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