心の底から
□心の底から
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優慰はゆっくりと話し出す。
「私が主様の命でここに住まわせてもらうように頼んだことは知っていますよね。」
全員無言で肯定する。
「そして、なぜ、そのような命を下されたかといいますと…………」
優慰はゆっくりと全員の顔を見回す。
「ここ………安倍邸に迫っている危険を、回避するためです。」
全員が息をのむ。
「えっ、じゃあここに何か悪いことが起こるってこと………?」
昌浩が確認する。
優慰はゆっくりと頷く。
「はい。そして、その危険は私たちにも関係してるらしいのです。」
「はっ?」
その場にいた全員が驚きをあらわにする。