初恋迷宮

□約束
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夢をみた

懐かしい、子供の頃の夢



7歳の時に大好きな母が心臓の病気で死んだ

俺は、世界で一番大切なものを失ってしまった


でも、その代わりに、俺は大切な感情を知った






『僕は隼人君を泣かせたりしないません!悲しませたりしない…。
ずっと変わらず…側にいます。

だから、泣かないで下さい』




母を失った日

俺は骸に恋をした



単純、と言われてしまえばそれまでだけど

それでも、俺にとっては掛け替えのない想いだった






なぁ、骸はあの日の約束を忘れちまったのか?



泣かせないって、言っただろ



ずっと……側に居るって、言っただろ


なんで、俺の隣に骸がいないんだ




俺は、今でも……






「む、くろ……っ」





あの日の約束を、忘れられずにいるのに…――




 
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